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毛髪は、毎日生えてくるのと同時に、抜けてもいます。頭髪の抜け毛は多少の季節変動はありますが、1日平均50〜60本です。これは毛の製造工場である毛乳頭が何年かに一度休業するからで、ヒトの頭髪は5年前後で生え変わっているわけです。

※現在では、毛包幹細胞(バジル領域内に存在)下の方に移動しながら増殖・分化して毛母細胞となり栄養を受け取り、毛髪を形成する。毛乳頭細胞は毛の材料となる栄養や酸素を毛母細胞に送るとされています。

髪は一定の寿命があり、女性の場合、成長期(4〜7年)退行期(2〜3週)休止期(数ヶ月)のおよそ4〜7年を1サイクル男性で3〜5年と言われています。細胞分裂~角化~脱毛~細胞分裂~繰り返します。女性の方が1ヘアサイクルが長いのは、女性ホルモンが頭髪の成長に促進的に働くからです。禿げる確率が男性の方が高いのもそのせいだと考えられています。

髪の成長速度は、1ヶ月に1.0~1.2cmに伸びるといわれています。成長期は通常数年あります。
仮に1年で毛が15cm伸びるとすると、成長期が5年あれば75cmになります。成長期が終わると退化期を経て休止期になります。休止期では毛乳頭組織は萎縮し、毛母細胞の分裂は停止しています。毛は伸びませんがすぐに脱毛するわけではなく、2~3ヶ月してから脱毛します。この間に毛穴は浅くなり、毛根も完全に角化しますので、抜け落ちたときに、その脱毛根はこんぼう状になります。成長期の毛を無理に抜くと痛いですが、休止期の毛は引っ張るとほとんど抵抗なく抜けます。

休止期があるために、何らかの理由で脱毛までにタイムラグがあります。
また、女性の場合、妊娠中は女性ホルモンの分泌が活発なため、本来休止期になるべき毛の寿命が長くなります。出産してホルモンバランスが元に戻ると、多くの毛が一斉に休止期に成り、数ヵ月後にびっくりするくらい抜け毛が増えることがあります。よく見られることなのであまり心配せずに、栄養のとれた食生活を心がけるようにすれば、またちゃんと毛は生えてきます。